Lecture Symposium Report
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公開講演会報告
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科はさる7月10日、池袋キャンパスでメディア批評に関する講演会「現代の戦争報道にみるメディアの現状と課題-イラク戦争を中心に」を開いた。
戦争報道にスポットをあて、メディアとジャーナリズムの役割やあり方を問うシンポジウムで、戦場ジャーナリストとして報道に携わってきた元民放テレビ特派員の浅井久仁臣さん、元パレスチナ事務所代表でNGOスタッフの佐藤真紀さん、研究科教授で紛争地の平和構築に経験を持つ伊勢崎賢治さんらをパネリストに迎えた。
来場者は大学生、院生、教職員、市民、メディア関係者ら130名。シンポジウムはパネリストの戦場、紛争地においての生々しい取材経験から始まり、マスメディアの組織体制や取材者自身の姿勢に対する疑問点などが議論の中心となった。これに対し、質疑応答では「報道記事に対し読み解く力をつける方法はどうしたらできるか?」といった活発な質疑が交わされた。来場者の中からはメディアに携わる現役コメンテーターらが日本のジャーナリズムの弱さを批判する光景も見られた。
シンポジウム・アンケート調査 (Media Institute 21)
報道発表は鵜呑みにせず、「情報の本質を受け手自身が見抜くことが戦争報道を読み解くカギ」。こんなキーワードがメデイア・インステチュ-ト21が行った調査から浮かび上がった。この調査は、シンポジウムに来場した一般、メディア、学生ら130人を対象に戦争報道とジャーナリストのあり方をアンケート調査したもの。
34通の回答をまとめた。パネリストである浅井久仁臣さん、佐藤真紀さん、伊勢崎賢治さんの討論のヒヤリングが中心である。
それによると、もっとも多かった意見が、「今回のシンポジウムに参加してメディアに対する考え方が変わった」で35%。メディアから発せられる情報は、「写真や映像によって表面的に見えている部分(矮小化されている)だけでなく、その背景、事実に至った経過など意識して読み解けるようにすることが不可欠(真実を見分ける)」という意見も30%を占めた。
総体的にリテラシーの大切さを上げた人の合計は全体の75%であった。
一方、「メディアの現状と課題」の題目であるに関わらず、パネリストの中に「企業に属したメディア関係者がいなかったため、既存ジャーナリズムの歴史と現状を否定するものにしかならなかった。」「フリージャーナリストだけでなく、企業メディアで働く人も含めるべきだ」という意見もあった。
この他、「印象に残ったパネリストの意見」として「攻撃される側からの視点を失ってはならない」、また「ジャーナリストとして危険を意識することと視聴者による死の認識が全く異なっている」などがあげられた。